ひと昔前、音楽はCDで聞くのが一般的でしたが、最近では手軽に音楽配信を利用する方が多いでしょう。そんな中、今話題になっているのがハイレゾ音源です。今回はハイレゾ音源とはどんな音か、ハイレゾ音源を聴くためにはどんな機器が必要かを紹介します。機種によっては手軽に利用することも可能です。
ハイレゾは圧縮が最小限で情報量が多い
ハイレゾとはハイレゾリューションの略で高精細・高解像度の意味を持っています。従来のCDを超える情報量を持っているのが特徴で、これまでの圧縮音源では伝えきれないレコーディングやライブの空気感・臨場感を体感できます。
情報量が多いとより原音に近いのでスタジオの生演奏を聴いているような感覚になるのです。ハイレゾはビット数が高く、細かにサンプリングされているので楽器や声のディテールが再現されています。普段からスマートフォンなどで音楽配信を楽しんでいる方は違いがわかりやすいでしょう。
ハイレゾは音質の高さ以外にもメリットあり
人によって好みがあるため、「よい音」の定義は難しいものですが、生演奏やレコーディングスタジオの録音は多くの人が「よい音」と感じられるはず。CD・ラジオ・ネット配信などはすべて、録音された音です。録音では音に優先順位をつけているため、一部の音を圧縮しています。
ハイレゾなら圧縮や削除が最小限にとどめられているため、とてもリアルな音質に感じられるでしょう。まるでその場にいるかのような臨場感と音の細かな違い、立体感が繊細に感じられます。初めて聴く人にはわかりづらいかもしれませんが、明確な違いがあるのです。
また、著作権保護用のコピーガードがないため、個人で楽しむ範囲であれば気軽にデータを取り扱うことが可能です。以前は音楽配信サイトで販売されている楽曲データには著作権保護のコピーガードがかけられていました。コピーガードがかかっていると、音楽再生ソフトやパソコンを変更したい場合に手間がかかります。
また、音質のよさにこだわる場合にはスピーカーやアンプを高価なものにしていく必要があります。音源は高くても1曲500円程度で購入可能です。以前は手軽な価格で楽しむのが難しかったものの、ハードウェアの進化などで手軽に楽しめるようになっています。ハイレゾはCD同様、何度聴いても劣化することはありません。
よりリアルに聴くために必要な機器
手軽にハイレゾを楽しみたいならPCかスマートフォン、再生ソフトやアプリを使用するのがおすすめです。最大限に楽しみたい場合には、ヘッドホン・イヤホン、ポータブルアンプやUSB-DACなどが必要になります。ハイレゾ音源はPC・スマートフォンで再生可能ですが、音質はCDと同等です。
ポータプルアンプやUSB-DACは音源をそのまま出力できる変換装置であり、PCやスマートフォンに機材を取り付けてヘッドホンやスピーカーに接続します。これでハイレゾ本来の音質を楽しめるのです。ポータブルアンプは充電式で持ち運可能です。PCを使う場合はスピーカーに接続できるUAB-DAC内蔵アンプにしましょう。
また、一部のPCやスマートフォンはそのまま高いレベルで聴ける機種もあります。しかし聴く場合はヘッドホンやイヤホンが対応してないと完璧に再現することはできません。せっかく聴くのであれば、ハイレゾの再生に対応したヘッドホンやイヤホンを視野に入れましょう。対応している危機がどうか判断するには「ハイレゾマーク」が目印です。
ハイレゾマークが付いている製品は、販売メーカーが日本オーディオ協会に加盟しています。高音質な一方でデータ量が大きいのもハイレゾの特徴です。例えば5分程度の1曲なら100~200MBの容量となります。音楽配信されているMP3のデータでは1曲あたり5~10MBなので、差は10倍以上。たくさん保存したいなら、大きな容量のハードディスクが必要です。
ハイレゾ音源は情報量がCDを上回っており、更に生音に近いレベルで聴けます。臨場感や空気感、繊細な音の変化まで感じ取れるでしょう。データ量は多くかかりますが、実際に聴くと違いは明白です。機器を用意できない場合はPCやスマートフォンでも気軽に聴くことができます。高音質をより楽しむならヘッドホンやアンプなどハイレゾを最大限に生かせる機器の購入を検討してください。