急な出費が必要になった時、有効な手段として、自分の持ち物を買取業者や質屋に持ち込む方法があります。いずれも物を手放すことで手軽に現金が手に入るので便利ですが、その違いは何なのでしょうか?また、どちらを利用したほうがお得なのでしょうか?今回の記事では、それらについて解説していきますので、参考にしてください。
質屋と買取業者の違いとは?
質屋は基本的には「物を預ける」ことでお金を借りることができるサービスで、買取業者は「物を売る」ことでお金を得ることができるサービスです。買取業者はその名のとおり、お客さんが不要になったものを査定して金額を提示し、了承を得た場合にお金と引き換えに品物を引き取るという単純なシステムです。
一方、質屋に関しては品物のやり取り方法が特殊なので、もう少しくわしく説明していきます。質屋の場合、利用者は品物を一時的に預けることでお金を借りることができます。これを「質入れ」と呼びます。利用者は一時的に品物を預けて融資を受けているという状態ですから、後日、借りた元金と利息を支払えば品物を自分の手元に取り戻すことができます。
お金には返済期限があって、基本的には3ヶ月です。3ヶ月の返済期限を「質期限」といい、この期限内に元金と発生した利息を支払うことで品物を取り戻せますし、もし返済できなかった場合には品物が質屋のものになる「質流れ」という状態になります。
ちなみに、この3ヶ月の返済期限は利息を支払うなどして一定の手続きをすることで、期限の延長をできます。そして質屋は基本的に、質入れだけでなく買取のサービスも同時に行っているため、品物を店舗に持ち込んだ際に、「預ける」のか「売る」のか、その場で選ぶこともできます。
システムが大きく異なる両者ですが、他にも違いはあります。それは、査定価格に関してです。質屋は品物を預かっている期間に、相場が下がって利益がとれなくなってしまうリスクがあるため、その分査定価格が買取に比べると低くなります。
さらにもう1つの違いとして、質屋は手続きのために店舗に直接行く必要があるということです。それに比べ買取業者の場合は、出張買取や宅配買取というやり方もありますから、手間の面でも違いがあるのです。
オーディオ機器の買取は質屋より専門店がおすすめな理由!
昔買った高価なオーディオが不要になってしまったなら、質屋よりも専門店での買取をおすすめします。豊富な知識をもった専門店に依頼することで、質屋よりも高値で買い取ってくれる可能性があるからです。何でも扱うリサイクルショップよりは、質屋のほうが高級品の取り扱いに長けており、商品に対する知識や経験のあるスタッフが多いため、高価な品物をお金にかえたいのならば、質屋はよい選択肢の一つだといえます。
しかし、それよりもさらにオーディオに関していうならば、やはり専門店にはかなわないといえるでしょう。質屋では一般的な金額になってしまうようなオーディオでも、専門店が見れば非常に価値のあるものとして高値がつくといったことが充分にあり得ますし、本来の価値に見合った見積もりを出してくれるので安心して任せることができます。また専門店は独自の販路を多数持っていて、高い金額でも買ってくれる優良な顧客とのパイプがあるということも、高価買取ができる理由となっています。
少しの工夫が買取査定額を大きく左右する!
買取金額は専門店がお得だということがわかりましたが、少し工夫することで、その金額をさらにアップさせる方法があるのでお伝えしていきます。
■取引の相場をチェックしておく
これから売るつもりの製品が、どのくらいの値段で取引されているのか、事前にネットで確認しておきましょう。製品や説明書に記載されている型番で調べれば、買取相場や販売金額を知ることができます。事前に知っておくことで、業者から査定額を提示されたときに妥当な金額なのかどうかを判断できるようになるのです。もし、ネットで相場がわからなかった場合は、複数の業者に見積もりを依頼して比較してみるというやり方もアリです。
■きれいに掃除する
製品をあらかじめきれいに掃除しておくことも有効です。業者としては買い取ったものを販売する際には、一度クリーニングする必要があるのですが、その手間が省ける分、査定額に反映される可能性は高くなります。
しかし、掃除をするときにはやりすぎないように注意しましょう。掃除機を使って傷をつけてしまったり、一生懸命になりすぎて分解したりしてまできれいにするのはNGです。また電化製品ですので水拭きもあまりおすすめできません。やり方としては、から拭きや細かい部分は綿棒を使うなどして、ホコリやくすみをとる程度にしておきましょう。
■付属品をできるだけそろえる
購入したときの付属品がそろっているほど、査定額は上がります。とくに電源ケーブルやリモコンは重要で、これらの有無によって金額が大きく変わることがあります。なぜなら製品がちゃんと動くかどうか動作確認をするために必ず必要なものだからです。ですから、なるべく多くの付属品をそろえてから査定に出すことをおすすめします。
とはいえ、紛失してしまってほとんど付属品が見当たらないということもあるかもしれません。しかし、がっかりしないでください。裏技的な話にはなりますが、そんなときはフリマアプリやネットオークションで入手することも可能です。そしてそれを一緒に出せば査定額アップが期待できます。
ここまで質屋と買取業者の違いや高価買取のためのポイントなどをお伝えしてきました。要点をまとめると以下のようになります。
・質屋と買取業者の違いは、「預ける」のか「売る」かの違い
・まだ使いたいなら「質屋」、不要なら「買取店」
・質屋よりも専門店のほうが高価買取できる
・買取金額アップのためにできること
オーディオの処分をお考えの方は、今回の記事を参考にして、ぜひ納得できる取引をしてみてくださいね。