ハイレゾや5.1chなど、オーディオの世界では音の規格が多く登場していますが、「そもそもステレオとモノラルの違いもわからない」という方もいるでしょう。そこで、ステレオとモノラルの違いがわからない方に向けて、2つの違いをわかりやすく説明します。オーディオの知識がなくても理解できるので、違いに興味がある方は参考にしてみてください。
ステレオとモノラルは音のチャンネル数が違う
モノラルは1チャンネルしか持っていないため、1つのスピーカーから1つの音しか聞くことができません。2つのスピーカーで聞くこともできますが、同じ音しか出ないので複数のものを用意する意味はあまりないといえるでしょう。
一方のステレオのほうはチャンネル数を2つ持っていて、別々の音を収録することができます。そのため、2つのスピーカーを用意すれば、左右それぞれから違う音を聞くことができるのです。
1つのスピーカーしか用意しなければ、片方のチャンネルしか聞けない場合があるので気をつけましょう。設定次第では1つのスピーカーで2つの音を聞くこともできますが、本来は別だった音がまとめられてしまうため、それはモノラルと同じということになります。
ステレオとモノラルのチェック方法
自身が現在聞いている音がステレオなのか、モノラルなのか分からないのなら、イヤホンやヘッドホンを使ってみましょう。装着するタイプのオーディオ機器ならば、耳の穴にダイレクトで音が伝わるため、1つの音なのか別々の音なのか判断しやすくなります。
また、パソコンのソフトによっては、チャンネル数がいくつなのかすぐに判断できるようになっているものもあります。左と右の音量がどれくらい出ているのか、視覚で確認できるソフトがあるので、パソコンで流れる音のチェックしたい場合に使うとよいでしょう。モノラルならば左右一定の音量ですが、ステレオならばそれぞれの音量が異なため、ハッキリと分かります。
ステレオのほうが音がよいというわけではない
1つのチャンネルしかない「モノラル」よりも、2つのチャンネルを持っている「ステレオ」のほうが優れていると考える方も多いかもしれません。しかし、チャンネルの多さは音質にはまったく関係ありません。音質は収録された音のクオリティーによって異なるため、モノラルのほうがよいということだって十分あり得るのです。
もちろん、迫力に関しては、2つのチャンネルがあったほうが立体的に聞こえるため、ステレオのほうがよいと思える場合が多いでしょう。単一の音しか出力できないモノラルよりも、左右のスピーカーからそれぞれ別の表現ができるステレオのほうが迫力があって当然です。
ステレオとモノラルの違いは、それほど難しくはないのでしっかりと覚えておきましょう。定義さえ把握しておけば、初めて聞いた音源でもどちらなのかすぐに判断できるようになります。オーディオ機器の設定などで間違ってモノラルにしてしまった場合、聞き分けられるようにしておけば、おかしいことに気がつき設定を戻せるでしょう。
ちなみに5.1chというのは、ステレオよりもさらにチャンネル数が増えた音声集力方法です。ステレオ音声に加えて、正面の真ん中と後の左右から音が出るようになるシステムになります。
さらに低音用のスピーカー(0.1ch)も利用するので5.1chと呼ばれており、立体感のあるサウンドを響かせることができるため、映画などを見るときに重宝します。そして、ハイレゾのほうは、よりよい音を聞けるようになるシステムだと考えればよいでしょう。ハイレゾはスピーカー数が増えるわけではないので、対応機器があればステレオとして聞くことが可能です。