ヴィンテージオーディオが高く買取ってもらえる理由とは?

公開日:2020/05/15 最終更新日:2024/02/14

中古品のオーディオ買取市場の中でも根強い人気があるのが「ヴィンテージ」と言われるもので、人気ブランドや状態によっては高額の値で取引されることも多いです。ここでは、高値で売れる理由やその人気の背景について見ていきましょう。

古い・新しいは性能の良し悪しではない

映像や音声機器などの一般家電品の中でも、テレビなどは型式が古くなるほどその価値が低くなっていくのが一般的ですが、オーディオ製品に関しては中古でも需要が高いという特徴があります。

その背景にはオーディオ機器というのは新しいほど性能が優れているというわけでなく、音の表現や重さなどに製品ごとの特徴があるため、販売から何十年か経過しているものでも高値で売れる可能性があります。買い取ってもらえるのは本体だけでなく、スピーカーやアンプなどの周辺機器ももちろん可能です。

生産終了となっているヴィンテージオーディオは高値が付きやすいですし、特に有名メーカーが限定モデルとして販売したものなどはさらに高額で買い取ってもらえることが多いです。例えば某有名メーカーの製品の一部には、百万円近くで売れるものもあります。

古くても整備や修理が不可能でない

一般的に古い機器やヴィンテージものになると、整備も難しいし部品などの問題で修理ができないのでは、というイメージを持っている方も多くいます。確かに同機種であっても20年も経過すれば同じものとは思えないくらい音に違いが出てくることもあります。経年によって販売時の設計回路数値を維持することが困難になるのは、ある意味仕方がないと言えるでしょう。

しかしながら、整備や修理は決して不可能ではありません。その理由には、設計の段階でパーツが消耗したら交換ができることを前提に作っているという点があります。現在、ヴィンテージオーディオとなったものが作られた時代には、修理して長く使うという考えが根付いていたからです。

さらに、それほど高い製品ではなくても、内部には高いコストをかけて品質の優れたものを採用している機器などもあります。特にアンプなどが良い状態を保っていれば、新しい頃と遜色のない音の良さを表現できるものもありますので、かなり高い値で買い取ってもらうことができるでしょう。

かつてのオーディオ機器のコンセプトは現代人を魅了

1950年代、世界的に有名な建築デザイナーが「オーディオ」プロダクトを次々と発表したことがあります。現在ヴィンテージとなったそれらのオーディオ機器は、室内のインテリアと協調しながらその存在感を発揮していました。表面の素材だけではなくフォルムも室内家具と調和をなすようにデザインされたり、本体全てがキャビネットの中に収納されるようなものになっているなどの工夫がされていました。

もちろん、デザインだけではなく、音質など音響機器としてのスペックも、非常に高品質であったと言われています。当時多く出回った製品はそのコンセプトに近いもので作られていたため、ヴィンテージオーディオは、現在でもそのコンセプトや美しさ・性能を愛する人たちによって根強い人気があるのです。残念ながら、現在出回っているオーディオ製品をはじめとする家電は、なかなか室内のインテリアにしっくりなじまないものが多いのが現実です。

便利さというスペックは高まりましたが、単体で存在を主張するだけで部屋全体の調和からいえば、アンバランスなものになってしまうこともあります。そんな点からも、単体でのデザインだけではなく、周囲と調和しながら美しさを保っているもの、そして「古き良き雰囲気」や「あたたかみ」を感じさせるヴィンテージ製品は、こだわり派の方を中心に高い価値が見出されるものであるようです。

高値で売れると言われている「ヴィンテージオーディオ」。その理由には、オーディオ機器は新しいから優れているわけではない点や整備・修理が可能である点、また発売当時の音響製品作りのコンセプトやデザイン性という点も大きいようです。古くなればなるほど味わいが増すというのも魅力ですし、そこに音質の良さが加わればその価値は衰えることはありません。マニアやインテリアにこだわる方をはじめとして今後も需要は継続すると予想され、そのため買取価格も高いというのは当然のことと言えるでしょう。

オーディオ買取業者比較表